カッパー CBS 2023 年 8 月

商品ニュースにて2023/08/25

S&P Global Commodity Insights は、Commodity Briefing Service (CBS) の月次レポートで、より広範なマクロ経済環境における銅市場について議論し、5 年間の供給、需要、価格の予測を提供しています。

ロンドン金属取引所の3カ月物（LME 3M）銅価格は、中国の苦境にある不動産セクターへのさらなる刺激策の見通しに支えられ、7月21日の1トン当たり8,449ドルから8月1日には1トン当たり8,768ドルに上昇した。 しかし、中国経済指標の低迷と米ドル高の重しを受け、8月前半には価格が下落し、8月15日にはトン当たり8,182ドルまで下落した。

先月、複数の大手銅鉱山会社が運営上の課題やプロジェクトの遅延を理由に、2023年の通期生産見通しを引き下げた。 これにより、当社は2023年の銅鉱山の年間生産量予測を35万9,601トン削減し、2,297万トンにしました。 格下げの対象となるのは主にチリとザンビアの鉱山だ。

➤ ただし、2023 年の銅精鉱市場残高の予測に大きな変更はありません。 予測される市場余剰25万トンは、当社の7月予測からわずか2万9千トン減少しており、これは特にチリとザンビア、ブルガリアや米国を含む他の数カ国における製錬所の生産予測の低下に起因している。

➤ 中国の製錬所における大規模なメンテナンス活動が 7 月下旬に終了し、8 月の銅カソード生産量が増加しました。 しかし、季節的な低迷にもかかわらず、国内の銅需要は堅調であったため、これまでのところ中国の在庫は増加していない。

➤ 中国国外では、需要低迷による圧力を受けて、銅正極在庫が過去1か月間で急激に積み上がった。 当社は米国と欧州の2023年の銅消費量予測をそれぞれ前年比1.0％減、1.8％減に下方修正した。

➤ 当社はまた、中国市場に大量のカソードが流入する可能性を考慮し、12月四半期のLME 3Mの平均銅価格予想を従来の8,850ドル/トンから8,616ドル/トンに引き下げた。 季節的に銅の消費が活発になることが予想されるにもかかわらず、中国の下流部門がこれらの流入を完全に消化することは難しいことが判明する可能性がある。

アナリストコメント

LME 3Mの銅価格は7月21日の8,449ドル/トンから8月1日には8,768ドル/トンに上昇し、発表された声明で「住宅は生活のためのものであり、投機のためのものではない」という文言が5年ぶりに削除されたことでセンチメントが高まった。 7月24日の中国政治局会議の後、不動産販売促進のためのさらなる措置の見通しが高まった。 その後、8月8日の価格は5.1%下落し、1トン当たり8,325ドルとなったが、中国の弱いインフレと貿易統計、そして米ドル高が重しとなった。 銅価格の急落により正極の購入が加速し、8月10日のLME 3Mの銅価格は1トンあたり8,465ドルまで上昇したが、7月に発表された新規銀行融資の予想よりも弱いデータで中国のデフレ懸念が高まった。圧力により、8 月 15 日の価格は 1 トンあたり 8,182 ドルまで下落しました。

先月、大手銅鉱山会社数社が運営上の課題やプロジェクトの遅れを理由に、2023年の通期生産見通しを引き下げるのを目撃した。 これにより、当社は2023年の銅鉱山の年間生産量予測を35万9,601トン削減し、2,297万トンにしました。 チリ銅委員会のデータによると、最も格下げが大きいのはチリで、今年の銅生産量は540万トンと予想されており、以前の予測の560万トンから減少し、2022年の10年ぶりの低水準に近い。 テック・リソーシズ社のケブラーダ・ブランカ鉱山では、悪天候によりQB2プロジェクトの建設と試運転が遅れたため、2023年上半期の生産量は5,000トン未満となった。 銅の年間生産量は現在、80,000～100,000トンと予測されており、以前のガイダンスの150,000～180,000トンから減少しています。 ペルーとブラジルでの年初からの大幅な増加により、ラテンアメリカは引き続き2023年の銅鉱山の成長に最も寄与する国となる。